浄土宗 浄蓮寺

千葉県鋸南町にある浄土宗のお寺のブログです

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棟札 その2

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南無阿弥陀

みなさんこんにちは(^O^)

今日の鋸南町勝山は、
朝から大雨。大雨警報に続いて、
土砂災害警戒警報まで出て、
一時はどうなるかと思いましたが

わりと早いうちに雨はやみ
11時頃には、大雨警報は解除になりました。

しかし、
例によって例の如く、というか、
自然の摂理なんでしょうが、
大雨の後は、大風が吹き、
大荒れの土曜日です。

熊本では集中豪雨により
浸水被害も出ています。
心よりお見舞いを申し上げると共に
少しでも被害の少ないこと、
そして、人的被害の無いことを
只々祈るばかりです

さて、
6月29日に、本堂の棟木に打ち付けられていた
「棟札」について書きましたが、
その第2段です。

前回は表面の
「建立常然 無衰無変」というお言葉について
ご紹介しましたが、

今日は裏面のご紹介

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棟札(裏)


正面には
「奉造立本堂 佛日増輝 法輪常転」と書かれてます

〈本堂を建立し奉り、仏さまの″みひかり”が益々輝き
 仏さまの教え(=法輪)が
 常に説かれ(=常転)ますように〉という意味です。

「この本堂を中心に、
 仏さまのお慈悲と教えが広く行き渡りますように」
 
そんな願いが込められています。

そして、両脇の言葉
向かって右側に
「天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起」
左側に
「国豊民安 兵戈無用 崇徳興仁 務修禮譲」
と書いてあります。
 
このお言葉も、前回同様『無量寿経』というお経の一節です

どういう意味かというと、
〈(仏さまの赴くところは)
 天下は泰平で、太陽も月も清らか輝き、
 時に応じて程よく雨が降り、風が吹いて
 災害や疫病など起こらない(以上右側)
 国は豊かに栄え、人々の暮らしが安らかになり
 武器を用いることがない。
 互いに人も善いところを尊び、思いやりながら
 礼儀正しく振る舞うように努め
 そして、譲り合うのである(以上左側)〉
ということです。

このお言葉にあやかり、
仏さまの赴くところのように、
世の中が平和で
人々が安らかに過ごせますように

そんな、願いをこめて棟札に書くことになっています。

又、普段のお勤めや、
お正月の法要の時にも称えられます。

しかし、
そんな願いもむなしく、
全く逆の様相を呈いしていますね……(T_T)

暴風雨などの自然災害、疫病の蔓延、経済格差の拡大
紛争、差別、暴動、そして人と人との諍いーーーーー
悲しい現実に満ち溢れています


そもそも、このお言葉の前に、お経には

「仏さまの赴くところは」

と書いてあって、
仏さまがいらっしゃる所は、
このような願ってもない素晴らしい所である、
という流れで出てくるのです。

残念ながら、
お釈迦様が涅槃に入られて(=亡くなられて)から
この世には仏さまは居ないのです
今、この世は「無仏の世界」なのです。

だから、
もちろん、よりよい世界になるように
最大限努力することは勿論大事なことですが、

この世で完全に「天下和順……」という
素晴らしい世界を実現することは、
まず不可能なことでしょう。

しかし、阿弥陀さまは
苦しみ悩み尽きぬこの世であることを
ご承知であったからこそ

悩みも、苦しみも、煩いも 全くない
只、喜びに満ち溢れた
「極楽浄土」という仏さまの世界を構えて下さり

その上で、
「極楽へ救われることを願って
 〈ナムアミダブツ〉と称える者を
 1人も漏らさず極楽へ救う」と
お誓いになっているのです。

誰もが必ず、
人としての命を終えなければならない時が必ず訪れます

この世を生き抜いたその先に、
「悩み苦しみ」の尽きないこの世を離れ、

「真の平和」が約束されている「極楽浄土」に
 必ずやお救いいただきたい

そう願い、信じて
お念仏精進してまいりたいと思います

皆さんも、それぞれの居場所で、
その身そのままで、
ナムアミダブツとお称えしてみて下さい
阿弥陀さまの
大慈悲のお心に触れられることと思います。

ということで、今日はこのへんで
今日はいつもより早い時刻の投稿ですが、

明日が皆さんにとって良き一日でありますように
(^^)/~~~

合掌